ワイナートNo.103の表紙にヴァンダルのゴンゾー・レジスタンスが掲載されました!
ワイナートNo.103の表紙に
なんと!ヴァンダルのゴンゾー・レジスタンスが掲載されました!
「マールボロをぶっ壊す野蛮人たちは一周回ってむしろストライクに」
というタイトルで詳しく掲載もしていただいたのでご紹介します!
昼間の本業では、おそらくフツーのマールボロ産ソーヴィニヨン・ブランを粛々と造っているであろう3人のワインメーカーたちが、名前も顔も隠して「野蛮人、破壊者」を名乗り、定石から外れた実験的手法をあえて使って生産するプロジェクト。「みんなが俺たちのワインを気に入る訳じゃない」と言い放つ連中が、いちばんの自信作というゴンゾ・レジスタンス(気狂いの反逆)なる銘柄には、少量のカキを発酵タンクに入れ、カーボニック・マセレーションで醸すという技が使われている。ともに、「カキを生で殻から食べるときのミネラルが、ワインからも感じられうようにするため」だと、冗談か本気かすらわからない説明がなされるのだが、できあがった代物は本人たちが言うとおり、「バランスがよく、調和がとれていて、ちゃんと飲んでおいしい」範囲内にしっかり収まっっているから、相当に腕のいい醸造家たちであろうことは想像がつく。
無濾過、無清澄で最小限の亜硫酸添加という非介入主義。それを可能にするためにピカピカに健全なブドウを摘むというアプローチは、マールボロである種の常識となっている「文明的」で工業主義、安全志向のワイン造りからすれば、「野蛮」かもしれないが、傑出を志向する造り手たちのなかでは今日、いたって王道である。ビーンボールを投げつけるつもりが、内角高めのギリギリのストライクになってしまっているのが、むしろ興味深い。