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お世話になっております。サザンクロスの檀原です。
いつも弊社ニュージーランドワインをご愛顧いただきありがとうございます!

今年も暑すぎる夏の夜、冷やして楽しむ赤ワイン「チルドレッド」を楽しむ機会がありました。温度を変えることで大きく表情が変わるこの飲み方にはとても可能性を感じます。冷やすことでボディが引き締まり、赤ワインの違った魅力を引き出すことが可能です。

南半球のワインリストでは徐々に定番枠を掴みつつあるこのチルドレッド、該当するワインにはそもそも大きく2つの違いがあると思っています。

・冷やしても美味しく楽しめるワイン(作り手は冷やすことを念頭に置いているわけではない)
・冷やして飲んでもらうために、栽培醸造に取り組んでいるワイン

前者が、冷やして飲むことを前提としていない赤ワインでも、冷やすことで一味違う魅力を発揮するワイン、たまたま冷えすぎてたりして偶然見つけた時は得した気分になります(インヴィーヴォのマナピノノワールはまさにそれで、、)。ですが今回は後者に当たる、生産者が冷やして飲んでもらうために創意工夫をしているワイン、3つをご紹介します。冷やして本領発揮をするワインのために、作り手が何をしているのか、どう考えているのかを、栽培、醸造、飲み方を中心に少し深掘りした情報をお届けいたします。

暑すぎる夏にはもちろんですが、赤ワインの魅力を広げるカテゴリーとして通年でご紹介してまいります。ぜひ一度、お試しいただけますと幸いです!

 

<ア・サウザンド・ゴッズ ラブレター 2021>
低温から赤ワインの適温まで楽しめる薄旨系ピノノワール(主体)

上代4,800円/ピノノワール55% ヴィオニエ35%、ソーヴィニヨンブラン10%

▶栽培 白ワインや赤ワインを作る時と、全く変わらない栽培を行い収穫を迎えます。熟度も同程度ですが、過熟はしないように配慮し、望む酸味を有する状態での収穫を徹底しています。

▶醸造 濃縮しすぎないエレガントでフルーティーなピノノワールを使用しています。ピノノワールを主軸としたセパージュを念頭に置いていますが、最も重要視するのはバランスで、ピノノワール100%の年もあれば酸味とフレッシュさを表現するため白ワインの比率を上げる年もあります。フレッシュ感、飲みやすさ、エレガンス、複雑味のベストバランスを表現することを大切に、長い余韻と偉大なテクスチャーがあり、飲みやすいチルドレッドながら深みと個性は群を抜いています。自然なアプローチを大切にハンズオフを徹底し、少量でいくつかのワインに分けて醸造します。それをブレンドしてATGが求めるテイストを生み出しています。

▶飲み方 冷蔵庫で冷やし低温から徐々に温度を上げながら飲むと、ラブレターの様々な表情を楽しんでもらえると思います。赤ワインの適温まで上がっても、薄旨系のピノノワールとしてとても美味しく味わうことができます。一番お気に入りの温度は、冷蔵庫の温度から少し上がったあたりです。

▶飲み手に 様々な和食に合わせられる味わいだと思っています。私たちも日本の食文化が大好きなので、もっと理解が深まるように近々日本へ行きたいと思っています。

 

<ヴィータ ロザート 2023>
しっかり冷やして味わうフレッシュで鮮やかなピノノワール

vita Rosato
上代4,400円/ピノノワール100%

▶栽培 心地よい酸味を持ちつつ、ジューシーなベリーフルーツの果実感が引き出せる様、しっかり熟したタイミングで上質なピノノワールを収穫することを念頭に栽培しています。

▶醸造 チルドレッドを醸造するにあたり、フレッシュさと鮮やかさを大切にしました。7日間のマセラシオン・カルボニックを行い、ステンレスタンクで熟成することで、チルドで真価を発揮するストレートな果実感と引き締まったボディを表現しています。

▶飲み方 このワインは10℃くらいで飲むのがお気に入りです。香りやテクスチャーを最も楽しめる温度だと思います。しっかり冷やしてフレッシュさと鮮やかさを楽しみながら、徐々に温度を上げて違った表情も楽しんでください。

▶飲み手に このワインを日本のワイン愛好家のみなさんと共有できることを大変光栄に思っています。日本の気候や和食とのペアリングにも幅広い可能性を感じていますので、ぜひ色々なお食事とともにお試しください!

 

<グリーンソングス チルドレッド 2023>
白ワインの様に冷やして楽しむフラン&メルロー

Green Songs Chilled Red
上代3,700円/カベルネ・フラン、メルロー(セパージュ非公開)

▶栽培 これまで通りの有機栽培をおこない、特別違うことはしていません。早摘みをするなどもなく、きちんと熟した葡萄を使用しています。チルドレッドに仕上げるにあたり、タンニン感の少ないカベルネフランとメルローをブレンドしました。

▶醸造 比較的低温での発酵を意識しています。タンニンをあまり抽出したくないので、櫂入れはせずポンプオーバーのみをおこない、ステンレスタンクで熟成しました。

▶飲み方 冷蔵庫の温度で○。白ワインのように低温を保ちながらがお楽しみください。

▶飲み手に 暑すぎる日本の夏でも軽やかに楽しめる赤ワインです。

 

まだまだ新しいカテゴリーなので、新たな手法やテイストも増えてくると思います。
まずはぜひ、サザンクロスのアイテムも体感してみてもらえると嬉しいです!

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