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お世話になっております。サザンクロスの檀原です。
いつも弊社ニュージーランドワインをご愛顧いただき有難うございます!

今回は初めての取り扱いとなりますGINのご紹介です。コロナ明けのマールボロにて創業したばかりの蒸留所「ROOTS(ルーツ)」の輸入を始めました。行く先々でワインメーカー達が絶賛するもので、あまりに気になってコンタクトを取ったのが始まりです。美味しいもの好きのワインメーカーからの情報は見逃せません。

2023年のワールドジンアワードでロンドンドライジンの世界最高賞を受賞したジンや、マールボロらしくピノノワールを特別醸造して使用するジンもありました。今回は少々長めのニュースレターですが、ぜひ最後までお付き合いいただけますと幸いです!

ルーツとの出会いは、付き合いのあるワインメーカー達との話がきっかけでした。2024年、トゥーリバーズへ訪問した際「おすすめの食事先を教えて!」という質問に、即答で返ってきたのが「ザ・ジン・シャック(ルーツのセラードアレストラン)」でした。「コロナ明けに創業した蒸留所で、めちゃくちゃ美味しいジンと食事が楽しめるよ!」と言われてメモしたのが始まりです。

次に訪問したノヴムのワイナリーでも先ほど聞いたジンの話題に。「まだ飲んでないの? すごく美味しいよ! うちにもあるから味見する?」と、ノヴム夫妻の自宅で初めてルーツのジンを口にしました。飲んでびっくり、本当に、すごく美味しい。翌日、予定していたスケジュールの合間を縫って「ザ・ジン・シャック」を訪問。タイムリミットで話は聞けずも、レストランの雰囲気や人気ぶりを確認することができました。

帰国後、サンプルを購入して日本へ空輸。どれもこれもやはり美味い! ということで、3ヶ月後のニュージーランド渡航でアポイントを取り、しっかり話を聞いた上で、今回輸入をさせてもらえることが決まりました。

普段のニュージーランド渡航中はワインにばかり目が向いていましたが、今回取り扱いが決まってからは、行く先々のリカーショップや高級スーパーなどでも多くのジンがラインナップされていることに気付きました。

ショップスタッフに話を聞くと、ジンは近年特に人気が高まっているそう。ルーツは目立つ場所に陳列される等ショップでの扱いも格別で、世界各国で多くの賞も受賞しながら、ニュージーランド国内でも人気沸騰中の蒸留所なんだとか。ワインメーカー達からの評価が非常に高いことにも納得です。

 

ニュージーランド素材にこだわり抜いて作る、
マールボロ発のプレミアムクラフトジン。

ニュージーランドで世界的に有名なワイン産地・マールボロの中心に位置する「エレメンタルディスティラーズ(蒸留所)」は、ベン・レゲットによって設立されたプレミアムクラフトジンの蒸留所です。

ニュージーランドのクラウディベイ近隣で生まれ育ったベンは、海外へ渡り14年間、EUとUKのスピリッツ業界に身を投じました。カクテルバーテンダーとしてキャリアをスタートし、マネージメントやコンペティションも経験。コニャックやスコッチのブランドアンバサダーとしても活躍し、スピリッツ関連の執筆活動にも携わりました。その後、自分の蒸留所を立ち上げるという夢を叶えるため、イギリス人の妻と共に故郷へと戻ります。

蒸留所の信念は、すべての素材がどこで、誰によって、どのように育てられたのかが完全に追跡ができ、明らかであること。その植物を最もよく知る作り手と綿密に連携して一番状態の良い旬の時期に収穫し、地元の素材でニュージーランドを表現するクラフトジンを作ることです。蒸留所の立ち上げにあたり、4年間に渡って小規模な蒸留を繰り返し中心となるレシピを練り上げました。また、準備期間中はマールボロのワイナリーでも働きながら知見を深めていきました。そうして完成したのが、様々なボタニカルで試行錯誤を重ねたオリジナルレシピです。

<Roots Marlborough Dry Gin>

ルーツ マールボロ ドライジン
上代:6,800円 アルコール度数:45.0%

2023年のワールドジンアワードにて、ワールドベスト・ロンドンドライジンを受賞したルーツのフラッグシップジン。クリスプで力強いロンドン・ドライスタイルです。ジュニパーベリーの爽やかな風味が口の中に広がり、その後にフレッシュなグレープフルーツの爽快感とホップのほろ苦さが続きます。カワカワフルーツの優しいスパイス感と、ゴースの花の香りがふんわり広がる絶妙なバランスが魅力的です。

『The World Gin Awards』は世界最大規模のジン・コンペティション。世界中からエントリーを受け、11部門にカテゴライズされ評価を受けます。その中でも激戦となるロンドンドライジン部門で2023年に世界最高賞を受賞しています。

<Roots Rosso Pinot Noir Gin>

ルーツ ノーウエスター ネイビー ストレングス ドライ ジン
上代:7,200円 アルコール度数:54.5%

ドライジンをベースに、オーガニックのアカロア産ジャイアントケルプ(大きな海藻)とホークスベイ産ヘンプシード(麻の種)を加えた、ネイビーストレングス仕様のジンです。南太平洋の強いノーウェスト(北西)風にちなんで名付けました。このジンは、正真正銘のガンパウダープルーフ(火薬を点火できる強度)を備えており、加水が少なくアルコールが高い分、フレーバーの凝縮感を一層楽しめます。

<Roots Rosso Pinot Noir Gin>

ルーツ ロッソ ピノノワール ジン
上代:6,800円 アルコール度数:37.5%

香り高いアンジェリカとオリスルートを使用したドライジンをベースに、ワインメーカーとも協力して醸造したマールボロ産のオーガニック・ピノノワールをブレンド。本来は加水でアルコール調整するところをピノノワールのワインで代用し、マールボロならではの美しいロゼ色のジンに仕上げています。(詳しくは下のコラムで▼)

ルーツを訪問した際、創設者のベン・レゲット(以降、ベン)にルーツへの思いやレシピの秘密を聞いてきました。

(檀原)『ルーツ』という名前の由来は?

(ベン) ヨーロッパで長年スピリッツの経験を積み、ようやく夢だった蒸留所を故郷マールボロで始めることができた、その幸運にまずは感謝しているよ。『ルーツ』という名前には幾つもの意味を込めたんだ。

僕のルーツであるマールボロの地であること。
ジュニパー以外、ボタニカルを含む全ての原材料がニュージーランド産であること。
そして、この地に根を張り蒸留所とセラードアレストランを通じて、ジンの美味しさと楽しさを発信し続けていくこと。

実はルーツのラベルには、それぞれのジンに使っているボタニカルのイラストが描かれているんだ。そして僕の腕には、そのイラストと同じタトゥーが入っているのさ、笑。人生を賭けて、この蒸留所とルーツを育てて行くつもりだよ。

(檀原)長年ワインインポーターをしている僕は、ワインをブレンドしたルーツ・ロッソがとても印象的だったんだ。テクニカルとして教えてもらったこと以外の、こだわりポイントを教えて。

(ベン)ワインや葡萄を活用したジンは他にもいくつかあるんだ。例えばニュージーランドではボタニカルのひとつとして、ソーヴィニヨンブランのワインを〔蒸留〕して使うジンがあったり、オーストラリアではシラーズをジンに〔漬け込んで〕使っていたり。

ルーツ・ロッソのこだわりは、ジンのために醸造したピノノワールのワインを〔そのままブレンド〕していること。この手法は世界でもほとんど例がなく、ブレンドする為だけにワイン醸造まで行うのは極めて珍しい。もちろん手間はかかるけど、その分ワインの個性がジンと調和しながらも、その魅力をダイレクトに楽しめる世界で唯一無二のジンだと自負しているよ。

(檀原) ワインの醸造も自分でしているの?

(ベン)残念ながら僕はプロのワインメーカーではないから、セレシンワイナリーのワインメーカーに協力してもらっているよ。

ただ、任せるだけじゃなくて、ジンに合わせるためのブドウの比率や発酵プロセスの調整まで、醸造全体に積極的に関わっているんだ。ワインの醸造はすごく奥深くて、学ぶことも多い。だからこそ、ジンに最適なワインをつくるために、一緒に試行錯誤しながら作り上げているよ。

(檀原)ワインはどのくらい入っているの?

(ベン) マロラクティック発酵させず、樽を使わないピノノワールを約25%をブレンドしているんだ。実は、ワインの3%に隠し味としてシラーも入っているんだよ。ワインについては今後も、もっとジンと合わせる創意工夫をしていくつもり。

加水する水にもこだわっていて、蒸留所の地下水を汲み上げて使用しているんだ。この水は、純度の高い自然の地下水として知られるワイラウ帯水層に繋がっていて、塩素やフッ素などの添加物は一切含まない100%の天然水だから、ルーツにとって理想的な水源なんだよ!

ワインメーカーからの絶賛でその存在を発見したルーツ。訪問して話を聞いて、更にその大きな可能性を感じることができました。これからは日本での輸入元として、ルーツの魅力をしっかり届けていきたいと思います。

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